小鳥の飼い方
小鳥の種類
一般に、鳥類は約9000種いるといわれています。
来院する鳥類は、主に2目7種のオオム目(くちばしがカギ状、足が対趾足のセキセイインコ、ボタンインコ、コザクラインコ、オカメインコ等)と
スズメ目(くちばしが円錐形、足が三前趾足の文鳥、十姉妹、カナリア等)です。
ここでは来院数が多いセキセイインコについて解説します。
セキセイインコの基本的な生物学的データ
産地:オーストラリア
体長:18〜23cm
体重:30〜45g
平均寿命:7〜8年
発情周期:通年
総産卵数:5〜7個(1日おき)
孵化日数:17〜20日
巣立ち:28〜32日
性成塾:6〜7ヶ月
初回換羽:3〜4ヶ月
セキセイインコの生態
群れをつくる習性があります。食性は草食性で主に植物の種子を摂食します。
■セキセイインコ栄養学
一般的な餌は穀物や種子が主食ですがアミノ酸やビタミン、ヨードの栄養不良になっている事が多いようです。その為、総合栄養食が推奨されます。
■鉱物飼料
カルシュウムなどのミネラル補給とグリット(筋胃内に必要な穀類をすりつぶす鉱物飼料)補給にボレー粉、カットルボーン(イカの甲羅)を週一回位与えます。
塩土は、食べ過ぎによって塩分過剰やグリットの入れ過ぎになるため推奨されません。
■水分と野菜
水は水道水でよい。
ミネラルウォーターの硬水を飲むとミネラル過剰になります。
軟水以外は飲ませてはいけません。
野菜を多く与えた場合、同時に水分を多く摂取しているので、水分をほとんど飲まなくなります。
セキセイインコの外貌からの病気の見分け方
吐き戻しと嘔吐:
セキセイインコの吐く行動には以下の2つのパターンがあります。
吐く場所がある程度決まっていれば、発情行動の吐き戻しです。
ばらまく様に吐くなら真の嘔吐です。
落鳥:
床でじっとしているのは落鳥の場合があります。
発情行動や抱卵行動の場合もあるので見分けが必要です。
腹部膨満:
卵詰りや卵墜、腹水、腹壁ヘルニア、卵巣や肝臓の肥大、卵管又は
精巣腫瘍等があります。
総排泄腔の汚れ:
総排泄腔周囲に汚れがあった場合、下痢や軟便、多尿、排便困難、
総排泄腔脱、卵管脱が疑われます。
くちばしの異常:
くちばしの変形は、疥癬、肝臓疾患、細菌や真菌感染等が原因になります。