猫のお手入れ
グルーミング
猫と暮らしていく上で日頃のお手入れは楽しみの一つでもありますが、健康に暮らしていく上で必要不可欠なことでもあります。猫は自分で体をなめてグルーミングしますが、毛玉が胃にたまってしまうので、予防のためにも飼い主の日頃のこまめな手入れ心がけが必要です。
■グルーミングの重要性
グルーミングとは、ブラシによるブラッシングや、クシによるコーミングなど被毛の手入れ全般をいいます。 グルーミングの目的は、抜け毛や汚れを落とし清潔にするだけでなく、皮膚の血行、新陳代謝を高めるなどの役割があり、猫の健康維持に大変重要なことです。
また、ブラッシングをしている間に健康チェックも行いましょう。 どこか体に変調はないか、さわられて痛がっているところはないか、熱っぽくないか、など触診による健康チェックが可能です。 また犬とのスキンシップは、良い関係を築く上でも非常に有効です。飼い主に積極的に行って頂きたい事の一つです。
■グルーミングの方法
猫の種類により方法は異なりますが、基本はブラッシングです。猫の種類にあった適切なブラッシング法で、肌を傷つけないようにやさしくブラッシングしましょう。長毛種の場合ブラッシングを怠ると、毛玉ができてしまい元の美しい被毛に戻すことは、非常に困難です。
■シャンプーの方法
基本的に猫は、清潔好きですから自分の体をなめて汚れを落とし毛並みを整えます。ですから、あまり入浴はさせる必要がありません。月に1度、夏場でも月に2度で十分です。あまり頻繁にシャンプーをすると脂肪分(皮脂)がそげ落ちて、皮膚の健康によくありません。ただし、皮膚病等により獣医師から指示が出ている場合はその限りではありません。
猫は水が大嫌いなので子猫の頃から根気よく慣らすことが重要です。びっくりさせないように足もとからゆっくりと濡らしていきます。このとき、シャワーは使わない方が良いかもしれません。お湯の温度は、35〜36度が適温です。
●注意点
・人間用のシャンプーは皮脂を落としすぎるため使用しない。
・産後、病後、予防接種後1〜2週間はシャンプーを控えること。(子猫に関してはすべてのワクチン接種が終わるまでシャンプーを控える)
・自然乾燥は毛がもつれたり、皮膚病の原因となります。ドライヤー等で乾かしてください。
・シャンプーが目に入らないように注意する。(万が一、目に入った場合は十分に洗い流した後、動物病院に相談すること)
その他のお手入れ
つめの手入れ
ツメの手入れは定期的に行い、深ヅメしないように注意!
ツメはどうしても伸びるものですから、自分でやるツメとぎだけでは間に合いません。伸びたままに放っておくと、折れたり、割れたり、肉球に食い込み化膿することもあります。前足は2週間毎に、後ろ足は3〜4週間毎にカットしてあげましょう。足先を軽く上下に押さえるとツメがニュッと出てきますのでその先の透き通った部分を1,2ミリだけカットします。
歯の手入れ
老猫に多い歯周病は子猫のうちから予防が必須です。
歯肉炎・歯根炎・歯槽膿漏などの歯周病は老猫によく見られます。歯が黄色くなってきたら危険信号です。そうなる前に年に1〜2回は獣医さんに歯石を取り除いてもらいましょう。
予防策としては、ニボシ・ドライフードなど歯ごたえのあるものを与えるのが一番です。さらに週に1回はガーゼ等を指先に巻き付けて軽く磨いてあげることも効果的です。
目の手入れ
目からの分泌物を放置しておくと「涙やけ」で目のまわりの被毛が変色してしまうので、目の手入れは毎日が基本です。塗らしたタオルや脱脂綿、ガーゼなどでそっとふき取ってあげてください。
耳の手入れ
脱脂綿やガーゼなどに、イヤーローションを含ませ汚れを拭き取ってください。