猫を飼う時の注意点
猫を飼うということ
ネコと暮らすために何が必要か考えてみましょう。
「愛情」、「餌や飼育する場所」、「しつけ」。どれも大事なことですが、これだけでは猫と末永く暮らしていくことはできません。
■お金が掛かるということ
飼い主が健康管理をきちんと行わなければ、猫が健康に生きていくことができません。 具体的に例を挙げると、伝染病の予防接種(混合ワクチン)、フィラリアの予防薬の投与、避妊手術や去勢手術などがあります。 これらの健康管理には、そう「お金」が必要です。 そう考えると一番必要なものは「お金」かもしれません。
猫が健康に暮らしていたとしても、年間予防費用だけでも数万円かかります。 ましてや、病気やケガをした場合は数十万円かかってしまうかもしれません。 残念なことに国に「猫の健康保険」はありません・・・。飼い主になる責任として、そういう状況に対する覚悟は必要です。
猫と暮らしていくために
「猫を飼う」ということは、育てることを楽しむというよりは、一緒に生活をして共存していくという 楽しみがあり、それが醍醐味でもあります。
■猫の性格
一緒に生活をするためにまず、猫という生物について理解をしておく必要があるかと思います。 猫は本来、単独生活する動物です。 そのような習性を持つため、触られるのが好きでなかったり、尿やツメ研ぎなどのマーキング行動がひどかったり・・・。 飼い始めてから「こんなはずじゃなかった」とならないために、しばらくおつきあいください。
猫の祖先は、森の中での、狩猟生活を基本としてきました。 その性質を受け継いでいるため、猫は単独で行動する動物です。 ですので、犬のように、群れをつくりません。 犬と同じように、猫も人間に慣れますが、犬とは「なつき方」が異なります。 犬は、人間の中で、自分自身がどの順位にあたるのか、常に意識していますが、猫の場合は、そんなことは関係なく「あくまで自分の生活を大事にする」生き物です。 ただし、猫は「なつかない」ということではありません。
■しつけ
「しつけ」に関してはどうでしょうか。 猫は本来、しつけることは難しいとされています。 だからといって、しつけが必要ないか?となると、答えは明らかですが最低限必要になってきます。 人間と猫の共生を考える場合、しつけは非常に重要なことです。
猫のしつけは犬のようにはうまくいきません。 猫は非常に忘れっぽいので、しつけには根気と寛容さが必要です。 そう、猫のしつけは飼い主の器のおおきさで決まるといっても過言ではありません。
以上のことを理解した上で、猫との生活を楽しみましょう。 犬にはない素晴らしい「猫ならではの魅力」に出会えるはずです。
住居はいろいろ工夫して
■住みやすい環境を
住居は猫が快適に暮らせるようにしましょう。
猫は人間の赤ちゃんと同じです。危険なものは届くところに置かないようにしましょう。
特に猫は跳び上がるので、落下事故(骨折)が意外に多いです。
運動のために、ロッカーなどを重ねて段差をつけたりすると、運動不足も解消できます。
猫の住みやすい生活を作ってあげましょう。
■ベッドの位置は
また、生涯の大部分を眠って過ごす猫にとってベットの位置は非常に重要です。 静かで薄暗くてあたたかい場所が良いです。またトイレが近い方がより理想的です。 ベットの大きさは、猫が丸まって眠ることができるほどの大きさ、猫は非常にきれい好きなので清潔に保てるように掃除のしやすいものを選びましょう。
バランス良い食生活を
■ペットフード
猫は猫マンマと思われがちですが、猫は犬と違い肉食動物であり、必要とする栄養素は根本的に異なります。 キャットフードのバラエティを見れば納得して頂けるように、猫は大変な偏食家です。 かといって、好んで食べるからといって同じものばかりを与えていては猫の健康上あまりよくありません。 できる限りいろいろなメーカのフードを与え、偏った食事にならないように注意しましょう。
水分は人間と同様、必ず摂取しなければならない大事なものです。 猫が必要なときにいつでも飲めるように、新鮮な水を常に用意しておきましょう。 特にドライフードを与える場合、水分を与えないと尿道結石になってしまいますので注意が必要です。
●キャットフードをチョイスする際の基準
・猫が喜んで食べるか
・栄養バランスは整っているか
・食後の便の状態はどうか
・マグネシウム成分が少ないか
■人間の食事は食べさせない
飼い主が自分の食事を猫に分けてあげる光景を見かけますが、猫とヒトとでは必要な栄養が違うことを念頭におき、与えないようにしましょう。
主食 | ●キャットフード タンパク質の含有量が30パーセント以上を目安にしましょう。猫にとって、タンパク質は最も重要な栄養素です。またドライフードに含まれているマグネシウムが尿道結石の大きな要因となります。 ドライフードを選ぶ際は、成分表が記載されているものをえらび、なるべくマグネシウムが少ないドライフードを選びましょう。 |
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副食 | ●猫用おやつや鳥のささみをゆでた物など お店に行けば様々な猫用のおやつが売られています。 主食を食べれなくなるほどのおやつは与えないでください。主食を食べないときこそおやつを与えてはいけません。 |
与えてはいけない食物 | ●甲殻類(カニ・タコ・エビ・イカ等)(消化不良を起こします) ●糖分・チョコレート (心臓の負担が大きく糖尿病になりやすく、特にチョコレートは 有害な成分テオブロミンを含んでいるので注意が必要です。) ●スナック菓子・ケーキ等人間の食べるもの ●骨付きの魚・骨付きの鶏肉(骨がのどに引っかかったります) ●生の魚 (ビタミンB1を破壊する酵素があり、寄生虫感染するおそれあり) ●貝類・牛乳(消化不良を起こします) ●豚肉(豚肉をあげる場合は必ず火を通してください) |